麻生氏を語る上で欠かせないのが、近代日本の教科書そのものとも言える規格外の家系図です。曾祖父は明治維新の三傑の一人である大久保利通。祖父は戦後の復興を牽引しサンフランシスコ平和条約に調印した第45・48〜51代内閣総理大臣の吉田茂。さらに父・麻生太賀吉氏は麻生セメント会長を務めた実業家兼衆議院議員であり、妻の千賀子氏は鈴木善幸元総理の娘です。
それだけにとどまらず、実妹の信子さまは寬仁親王の妃であり、皇室とも直接の姻戚関係を結んでいます。政界・財界・旧華族・皇室が複雑に交差するこのネットワークは、現代の日本の民主主義下において類を見ない「ロイヤルファミリー」と呼べる特異なものです。
この血統的背景は、単なる箔付け以上の政治的機能を持っています。自民党内の保守派議員や長年党を支えてきた地方の支持基盤に対し、「近代日本の正統な保守本流」としての無言の説得力を発揮してきました。批判派からは「前時代的な特権階級の支配」と非難される一方で、党内の秩序や伝統を重んじる層にとっては、代えがたい精神的支柱として機能し続けています。