セル内の文字を1文字ずつBackSpaceで消して半角を打ち直す作業は、人的ミスの温床であると同時に、組織全体の生産性を著しく削ぐ行為です。文字種の統一において、何よりも優先して習得すべき王道の選択肢がASC関数を用いた手法です。
ASC(アスキー)関数は、対象セルに含まれる全角の英数字、カタカナ、記号、スペースをすべて半角文字へと置き換える標準機能です。使い方は極めて明快であり、変換後の値を表示させたい隣接列のセルに以下の数式を記述するだけで完了します。
=ASC(A2)
数式を入力した後は、セルの右下に現れるフィルハンドルをダブルクリックするか、Excelショートカットキーである「Ctrl + D(下方向へコピー)」を実行することで、リスト最下行まで一瞬で反映されます。Microsoft 365環境であれば、スピル機能を活かして=ASC(A2:A10000)と範囲指定するだけで、下続セルへ自動展開させることも可能です。
ここで実務上絶対に忘れてはならない決定的な工程が存在します。それは「値貼り付け」による数式の固定化です。ASC関数が効いている状態のセルはあくまで参照元に依存しているため、変換後のセル範囲を選択して「Ctrl + C」でコピーした後、「Ctrl + Alt + V」から「V」を押してEnterを押下し、文字列データとして上書き確定させなければなりません。この数秒の確定作業を怠ると、元データを削除・並べ替えた際に参照エラーを引き起こす原因となります。