2026年10月期は、曜日ごとに明確なジャンルの棲み分けがなされていたのも大きな特徴です。平日の夜を彩った月曜から週末の日曜まで、各局が注力した主要作品のラインナップを整理します。
【月曜日】
フジテレビ月9は窪田正孝主演の『ラジエーションハウス2〜放射線科の診断レポート〜』が前作に引き続いて安定した医療エンタメを展開。一方、カンテレ・フジ系月10枠では、綾野剛主演・藤井道人監督らが手掛けた『アバランチ』がスタートし、ダークヒーローによる既存のテレビドラマの枠組みを壊す映画クオリティのアクションと映像美が耳目を集めました。
【火曜日・水曜日】
TBS火曜ドラマは清野菜名×坂口健太郎の偽装結婚ラブコメディ『婚姻届に判を捺しただけですが』。日本テレビ水曜ドラマは杉咲花主演の『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』が、視覚障害者と不良少年のピュアな恋愛を通じて社会のバリアフリーや心理的葛藤を描き、業界関係者からも極めて高い評価を受けました。
【木曜日・金曜日】
テレビ朝日木曜ドラマの絶対王者『ドクターX第7シリーズ』、フジ木曜劇場は江口のりこ主演・赤楚衛二共演の『SUPER RICH』がベンチャー企業の浮沈を描きました。そして金曜夜を席巻したのがTBS系『最愛』です。
【土曜日・日曜日】
日本テレビ土曜ドラマでは柳楽優弥が冷徹なカリスマ塾講師を演じた『二月の勝者―絶対合格の教室―』が中学受験のリアルを浮き彫りに。日曜日はTBS日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』と日本テレビ『真犯人フラグ』が激突する、贅沢なタイムテーブルが組まれていました。
特に視聴者の心を捉えて離さなかった『最愛』のキャスト相関図は、複雑に絡み合う過去と現在が白眉でした。主人公の実業家・真田梨央(吉高由里子)を軸に、初恋の相手であり事件を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平)、そして梨央を全霊で守り抜く弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)。「誰が誰を、どんな理由で守ろうとしているのか」という矢印の交錯が、サスペンスの緊張感と切ない人間ドラマを究極の次元へと押し上げました。