環境省が公表した最新データによると、2026年度における全国のクマ類(ヒグマおよびツキノワグマ)による人的被害者数は速報値で238人、うち死亡者は13人に上りました。これは、全国的な大量出没が社会問題となった2026年度の被害者数219人・死亡者数6人を大きく塗り替え、統計開始以来過去最悪の被害規模となっています。
2026年に入ってからもその脅威は衰えておらず、東北や北海道、北陸地方を中心に春先の山菜採りシーズンから初秋にかけて人身被害が相次いでいます。特に報道各社が報じた事案では、市街地近郊の路上で車体にクマの毛が付着した状態の車両が発見され、近くで倒れていた23歳の男性の死亡が確認されるなど、従来の「山間部での偶発的な遭遇」の枠を大きく超えた事故が日常の生活圏で発生しています。
政府および環境省は事態を重く見て、クマ類を「指定管理鳥獣」に正式指定し、捕獲支援や生息調査の強化を打ち出しました。しかし、個体数の急増と生息域の不可逆的な拡大に対して、地域ごとの防除対策や捕獲体制の構築が追いついていないのが冷徹な現実です。