自分の意思とは無関係に、見知らぬ外国人アカウントや怪しげな懸賞アカウントからタグ付けされるトラブルが絶えません。ネット上でも「インスタタグ付け勝手にされた理由は何なのか?」という困惑の声が多数寄せられています。
ITジャーナリストとして数々のサイバー犯罪事例を取材してきた筆者の分析によると、無差別タグ付けの背景には主に3つの手口が存在します。
第一に、「フィッシング詐欺サイトへの誘導」です。「おめでとうございます!最新スマートフォンが当選しました」「限定ブランド品が90%オフ」といった画像を作成し、無作為に抽出した一般ユーザー数十人を一度にタグ付けします。タグ付け通知によってユーザーを強制的に投稿へ誘導し、プロフィール記載の不正リンクを踏ませる手口です。
第二に、「投資・副業詐欺グループによるリスト収集」です。タグ付けに対するリアクションや、プロフィールを見に来た足跡(ストーリーズ等を介したもの)を観測し、「アクティブに活動している日本人アカウント」を特定して標的にします。
第三に、悪意あるスパムではなく「知人によるプライバシー配慮の欠如」です。飲み会や旅行先で撮影した写真を、本人の許可を取らずに「良かれと思って」タグ付けしてしまうケースです。これにより、職場関係者や家族に知られたくない私生活の交友関係や位置情報が白日の下に晒される事故が頻発しています。