比例代表で議席を政党ごとに割り振る際に用いられているのが「ドント方式」です。名前は耳にしたことがあっても、具体的な算出法を即座にイメージできる人は多くありません。しかし、その計算式は極めてシンプルです。
計算の手順は以下の通りです。
① 各政党の総得票数を「1、2、3、4、5…」という自然数で順番に割っていく。
② 割り算によって得られた商(数値)を、すべての党を横断して大きい順に並べる。
③ ブロックごとに割り当てられた定数に達するまで、数値が大きい順に各党へ議席を割り当てる。
具体例を見てみましょう。定数4のブロックで、A党が12万票、B党が7万票、C党が4万票を獲得したと仮定します。
・A党:÷1=12万、÷2=6万、÷3=4万
・B党:÷1=7万、÷2=3.5万
・C党:÷1=4万
得られた数値を大きい順に並べると、1位は「A党の12万」、2位は「B党の7万」、3位は「A党の6万」、4位は「C党の4万(※A党の4万と同点の場合は抽選等)」となり、結果としてA党が2議席、B党が1議席、C党が1議席を獲得します。
このドント方式 計算方法の特性上、得票数の多い大政党ほど割り算の後も高い商を維持しやすく、議席配分で有利になりやすい側面があります。しかし同時に、得票数が小さくても一定の票を集めた中堅・新興政党が最後の1〜2議席に滑り込める余地を残しているのが特徴です。