現在、内堀和雄会長率いる稲川会は、組織の再構築とコンプライアンスにも似た内部統制の強化を進めている。中央での方針転換は、当然ながら地方組織の末端にまで影響を及ぼしている。無謀な抗争を避け、組織の生存を最優先とする現体制の戦略が、北の大地でも徹底されている形だ。
一方で、国内最大の指定暴力団である六代目山口組との関係性は、絶妙な均衡の上に成り立つ。かつてのような熾烈な縄張り争いを避けつつも、相互の勢力圏を侵害しない絶妙な外交的駆け引きが続けられている。しかし、限られた利益を奪い合う現場レベルでは、ふとしたきっかけで衝突に発展しかねない潜在的な緊張感が常に漂っている。