どれほど舞台の上で華々しい脚光を浴びようとも、一歩劇場を出れば彼はごく普通の中学生だ。学校生活と連日の稽古、そして長期間にわたる大公演の両立は、大人であっても根気を要するハードな日常に違いない。
同世代の友人たちと交わす無邪気な会話や、日常のふとした瞬間に見せる笑顔は、年相応の少年そのものだ。この「等身大の感覚」を失わないことこそが、彼の演じる役に深みとリアリティを与えている。伝統芸能の継承者としての顔と、学校で見せる素顔。その両面を柔軟に行き来するしなやかさが、新之助という役者の魅力をいっそう引き立たせている。