人間ドックや定期健診で「眼底検査」項目が存在する理由をご存じだろうか。体の中で唯一、生きている血管を直接生体観察できる場所、それが「目」である。眼底の血管状態を観察すれば、脳や心臓をはじめとする全身の動脈硬化の進行具合が驚くほど鮮明に推測できるのだ。
「ただの老眼だと思っていたら、実は高血圧による血管障害だった」という発見は決して珍しくない。眼科での眼底カメラ撮影がきっかけとなり、内科での早期治療にスムーズに移行できたことで、将来の脳梗塞や心筋梗塞のリスクを回避できた実例は数知れない。まさに目は、全身の健康状態を映し出す「鏡」なのだ。