現場で指導にあたる体育教師や、専門的なフォーム改善を手がける陸上競技指導員は、棒にかかる遠心力の制御こそがタイム短縮の核心であると指摘する。円運動の物理的メカニズムを理解しているかどうかで、旋回時のスピード維持に圧倒的な差が生まれるからだ。
「内側の選手がしっかりと軸を作り、外側の選手が減速せずに円を描くことで、棒全体がスムーズな力学的軌跡を描く」と専門家は分析する。外側の走者が内側に引っ張られるような無理な姿勢になると、棒が傾いて推進力が殺されてしまう。棒を地面と水平に保ち、全員の歩幅とピッチをシンクロさせることが、物理的にも最もロスが少ない走り方となる。