すべての始まりは、一枚のデモテープだった。当時、バンド活動やソロアーティストとしてキャリアを重ねていた大石昌良が、アニソンシンガー「オーイシマサヨシ」として本格始動するにあたり課されたハードルは決して低くなかった。アニメの世界観に完璧に寄り添いながら、音楽単体としても圧倒的なクオリティを誇るトラックを作ること。彼は自宅兼スタジオに引きこもり、幾度となくメロディをブラッシュアップさせていったという。
制作過程で特に議論を呼んだのが、イントロを飾るあの強烈なギターカッティングだ。当初はよりオーソドックスなJ-POP調のアレンジも検討されていたが、オーイシマサヨシは「アニメのコミカルさと甘酸っぱい恋愛模様を同時に表現するには、変幻自在なリズムと尖ったギターが必要だ」と直感した。試行錯誤の末に生み出されたファンキーなトラックは、瞬く間に制作陣を唸らせることとなった。