特に問題視されているのが、美容皮膚科や自由診療を専門とするクリニックによる、目的外処方の過剰な商業化だ。「楽して痩せる」「医療ダイエットでリバウンドなし」といった過激なキャッチコピーがSNS上に溢れ、美容目的での安易な利用を助長している。
こうした事態を受け、厚生労働省は適正使用に関する通知を相次いで出している。本来は二型糖尿病や一定の基準を満たした肥満症の治療薬として承認された医療用医薬品を、適応外のダイエット目的で野放図に処方することに対し、医療安全の観点から厳重な注意を促している。
適応外使用の場合、万が一重篤な副作用が生じても「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となるリスクが高い。自由診療で治療を受ける患者自身が、その不利益と法的枠組みを正しく理解していないケースも少なくない。