支笏洞爺国立公園の一角に位置する風不死岳周辺では、以前にも増してヒグマの生息密度が高まっています。千歳市環境部が更新を続ける千歳市ヒグマ出没情報および北海道が発令する北海道ヒグマ注意報のログを精査すると、春先の残雪期から初冬の冬眠直前に至るまで、登山道周辺での目撃件数が高止まりを続けている実態が浮き彫りになります。
千歳警察署や地元自治体の発表によると、特に湖畔側の登山口から標高500メートル付近の樹林帯において、「体長1.5メートルを超える成獣が登山道を横切った」「威嚇するように鼻息を鳴らされた」といった具体的な通報が複数寄せられています。従来、ヒグマは人間を警戒して自ら距離を置くとされてきましたが、近年は人間の生活圏や登山ルートを過度に恐れない「新世代」の個体が存在感を増していると専門家は警鐘を鳴らしています。
登山者コミュニティの間でも動揺が広がっており、山行記録アプリ(YAMAPやヤマレコ等)の風不死岳リアルタイム登山情報には、前日に通った登山者が撮影した生々しい足跡や掘り返し跡の写真が連日のように共有されています。計画を立てる段階で、支笏湖ヒグマ出没マップを閲覧し、直近数日間の動向をチェックすることは、いまや登山計画書の提出と同等の必須行動となっています。