尾道駅の改札を一歩出た瞬間、多くの映画ファンが息をのむ。この駅とその界隈は、数々の不朽の名作に舞台を提供してきた映画の聖地でもある。
小津安二郎監督の名作『東京物語』で老夫婦が降り立ち、大林宣彦監督の「尾道三部作」で青春の陰影が焼き付けられた坂道と石段。国内旅行・地域観光ガイドの視点からも、尾道駅は単なる交通結節点ではなく、物語の入口としての象徴的な重みを持つ。リニューアルを経て洗練された現代の駅舎でありながら、南口を出ればすぐそこに広がる海と山迫る街並みは、銀幕で観たあの抒情的な空気感を今も色濃く残している。