最大の壁は現行法にある。皇室典範第9条は「皇族は、養子をすることができない」と規定している。旧宮家の男系男子を養子に迎えるには、この条文を改正するか、特別な例外を認める特例法を建設しなければならない。これこそが、国会における制度改正の最大の焦点だ。
手続き上のハードルも高い。単に法改正を行うだけでなく、実際の養子縁組には「皇室会議」の議決が必要となる。皇室会議は皇族、三権の長らで構成される厳格な機関だ。さらに、長年一般国民として生活してきた人物が皇族となることへの法的な整合性や、当事者本人の意思尊重といった繊細な人権問題も絡み合う。法理論と現実感情の間で、議論は緊迫した局面を迎えている。