現在、創作活動を支えるプラットフォームの進歩は著しい。業界のトップランナーである株式会社セルシスが提供する制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」や、ピクシブ株式会社が運営する「pixiv」、「BOOTH」といったサービス上では、日々膨大な数の素材が売り買いされている。
特に需要が高まっているのが「ポーズ集・トレスフリー素材」だ。複雑な手のアクション、日常の立ち姿、バトルアクションのパースなど、自分で描くには長時間の資料集めとデッサンが必要な構図も、これらを利用すれば一瞬で下書きのベースが完成する。スピードが命とされるデジタルイラスト・CG制作業界において、こうしたリソースの活用はすでに標準的な制作フローの一部となった。
しかし、市場の拡大に伴い、プラットフォーム上に「権利関係が曖昧な素材」が流出するリスクも高まっている。商用利用可能と謳いながら、実際には他人の写真集からトレースして作った素材を販売している悪質なショップも存在するため、利用する側にはこれまで以上の選別眼が求められているのだ。