判定が裏返る最大の要因は、「化学流産(ケミカルリカーザン)」です。これは受精卵が一瞬だけ子宮内膜に着床したものの、胎嚢(赤ちゃんを包む袋)が超音波画像で確認される前の極めて早い段階で妊娠が継続できなくなる状態を指します。
受精卵が着床すると、体内でhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)という固有のホルモンが分泌され始めます。市販の妊娠検査薬や感度の高い早期妊娠検査薬はこのhCGを感知して陽性を示します。しかし、着床が維持できないとhCGの数値は急速に低下。その結果、わずか数日後には反応が出なくなり、陰性へと変わってしまいます。
日本産科婦人科学会の指針においても、化学流産は受精卵の染色体異常などが原因で発生する自然な生理現象とされています。母体の過ごし方や運動、仕事などが原因で起こるものではなく、医学的にも通常の流産回数には含めないのが一般的です。