本施設を語る上で絶対に外せないのが、実際に水に入って作品の一部となる「Water Area(水に入るエリア)」だ。一歩足を踏み入れると、ぬるま湯の温もりが足を包み、水面には無数の光の魚たちが揺らめく。自分が歩く動きに合わせて魚たちが泳ぎ去り、大輪の花となって散っていく演出は圧巻の一言だ。
自身と空間、そして他者との境界線が曖昧になっていく感覚こそ、今世界中を魅了しているイマーシブアートの真骨頂である。視覚だけでなく、肌に触れる水の質感や音響、立ち込める独自の香りが一体となり、日常の感覚を心地よく麻痺させていく。単に作品を眺めるのではなく、自分自身の身体そのものがアートの一部へと組み込まれていく興奮は、他では味わえない体験だ。