今回の気象イベントにおける最大の懸念材料は、日本海を移動する低気圧から伸びる寒冷前線の急激な発達だ。上空約5,000メートル付近にはマイナス20度以下の冷たい空気が流れ込む一方で、地表付近には太平洋高気圧の縁を回る暖湿気が大量に供給されている。この上下間の著しい気温差が鉛直方向の強い上昇気流を生み出し、巨大な積乱雲群を次々と形成している。
特に前線通過時には「ガストフロント」と呼ばれる突風前線が生じやすく、短時間で風向が激変すると同時に竜巻などの激しい突風が発生する条件が揃う。数分のうちに空が暗転し、雷鳴が聞こえ始めた段階で既に危険域に入っていると捉えるべきだ。