創業90年超の京都・志る幸を徹底解剖!利休弁当と名物白味噌汁の真価

創業90年超の京都・志る幸を徹底解剖!利休弁当と名物白味噌汁の真価

創業90年超の京都・志る幸を徹底解剖!利休弁当と名物白味噌汁の真価の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

加茂川の西、河原町の東に位置する京都・四条河原町。「志る幸」の暖簾をくぐると、外の喧騒が嘘のように静まり返り、出汁の芳醇な香りがふわりと鼻腔をくすぐります。この店がこれほどまでに長く愛され続ける根本には、店名にも冠された「汁講(しるこう)」という日本古来のもてなしの精神が息づいています。

公式資料や歴史的記録によると、汁講とは、質素倹約を尊んだ時代に客人が各自で飯を持参し、亭主側が贅を尽くした極上の汁を設けて饗応した集まりを指します。これは平安中期、藤原氏の全盛期に行われていた「羹次(あつものついで)」の遺風とされ、一杯の汁物にいかに真心を込めるかという引き算の美学そのものです。昭和7年の創業以来、初代が掲げたこの理念は現在も一切揺らぐことなく受け継がれています。

文豪・谷崎潤一郎の随筆や当時の文人たちの手記にも、京都を訪れた際にこの小路を訪れ、湯気の立つ椀に顔をほころばせた情景が記されています。店内に入ると目に飛び込んでくる能舞台を模した風雅な座敷や、職人の所作を間近に臨むカウンター席は、単なる飲食店を超えた生きた文化財としての重みを醸し出しています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。