ふじのくに茶の都ミュージアムは、かつて親しまれた「お茶の郷」を静岡県が主体となって全面リニューアルし、2018年春にグランドオープンした県立の茶専門ミュージアムです。島田市金谷の雄大な牧之原台地に根ざし、国内外の茶の歴史・産業・文化・民俗を網羅的に学べる施設として国内外から高い評価を得ています。
本館展示エリアの最大の見どころは、世界と日本の茶文化を対比させながら学べる立体的な展示構成にあります。2階の「世界の茶文化」エリアでは、中国、台湾、トルコ、モンゴル、英国など世界各地の喫茶習慣や喫茶道具が忠実に復元され、旅をするような感覚で多様な茶の広がりを追体験できます。3階の「静岡のお茶・日本のお茶」エリアでは、明治維新後の旧幕臣による牧之原開拓の歴史から、近代製茶技術の発展、最新の品種改良や機能性研究に至るまで、静岡が「茶処」と呼ばれるに至った歴史的・産業的背景を分かりやすく解説しています。
展示室の窓外に広がる茶畑と富士山が織りなす借景も見事であり、単なる知識の吸収にとどまらず、風土と人間が共生してきた歴史の重みを視覚的にも体感できる設計となっています。