田宮五郎さんの命を奪った病魔は、脳の血管に起因するくも膜下出血でした。異変が起きたのは2012年4月8日未明。同棲中だった東京都内の自宅マンションで突如激しい頭痛を訴えて倒れ、救急搬送されました。搬送先の病院で緊急手術が行われ、術時間は約8時間に及ぶ極めて重篤な状態でした。
一時は意識不明の重体に陥ったものの、医師団の懸命な処置によって一命を取り留めました。しかし、脳へのダメージは深刻で、左半身麻痺という重い後遺症が残ることになります。退院後は都内のリハビリテーション専門病院へ転院し、再び俳優として舞台やカメラの前に立つ日を信じて、過酷な機能回復訓練に打ち込みました。
関係者の証言によると、当時の五郎さんは「絶対に元の体に戻して復帰する」という強い執念を見せていたと伝えられています。発語や歩行の訓練を毎日地道に重ね、一歩ずつ回復の兆しを見せていた最中、2014年11月2日未明に容態が急変。再び救急搬送され集中治療が行われましたが、2014年11月6日午前4時5分、家族や関係者に看取られながら静かに息を引き取りました。