食べても太らない体質の真相とは?最新科学が暴く代謝と腸内の秘密

食べても太らない体質の真相とは?最新科学が暴く代謝と腸内の秘密

食べても太らない体質の真相とは?最新科学が暴く代謝と腸内の秘密の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。

昔から巷で根強く語り継がれている俗説に、胃下垂だから太らないという噂の真相があります。「胃が骨盤の位置まで垂れ下がっているから栄養が吸収されずに素通りする」という説明が一般的に信じられてきましたが、消化器内科の観点から言えば、これは完全な医学的誤謬です。

栄養素の消化吸収の大部分を担っているのは胃ではなく小腸です。胃の主な役割は、胃酸とペプシンによって食物を攪拌・殺菌し、ドロドロの粥状にして少しずつ十二指腸へと送り出すことにあります。胃の位置が解剖学的に下がっていたとしても、十二指腸から小腸へと食物が移動した後の栄養吸収率に劇的な差は生じません。

では、なぜ「胃下垂=痩せている」というイメージが定着したのでしょうか。その実態は因果関係の逆転にあります。内臓を本来の位置に支えるための腹横筋や内臓脂肪が極端に少ない痩せ型の人ほど、重力に従って胃が下垂しやすいのです。さらに、胃下垂の状態では胃の蠕動(ぜんどう)運動が低下しやすく、早期膨満感や胃もたれ、食欲不振を招きます。つまり「胃下垂だから太らない」のではなく、「痩せていて内臓脂肪や筋肉が極端に薄く、胃の運動機能が低下しているために過食できない」というのが医学的な事実です。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。