湿布によるかぶれは、医学的には「接触皮膚炎」に分類されますが、大きく分けて「刺激性接触皮膚炎」と「アレルギー性接触皮膚炎」の2種類が存在します。両者の性質を見極めることが、適切な治療法を選択する上で不可欠です。
1. 刺激性接触皮膚炎(物理的・化学的刺激)
粘着テープの物理的剥離刺激や、メントール・カプサイシンなどの刺激成分によって引き起こされます。湿布を貼っていた四角い形状そのままに赤みが出るのが特徴で、湿布を剥がして数時間〜1日程度で症状がピークを迎えます。バリア機能が低下している乾燥肌や高齢者に多く見られます。
2. アレルギー性接触皮膚炎(免疫反応による湿布アレルギー症状)
湿布に含まれる特定の薬効成分(非ステロイド性抗炎症薬・NSAIDs)に対して免疫が過剰反応する現象です。湿布を貼ってから半日〜数日後に強い赤み、腫れ、小水疱(小さなツブツブ)が現れ、湿布の枠を超えて周囲の皮膚へ炎症が広がっていく特徴があります。一度感作が成立すると、次回以降同じ成分の湿布を使うたびに重篤な症状を繰り返します。
かゆみが悪化する決定的な原因は、かゆみ神経(C線維)を刺激する「無意識の掻破(ポリポリ掻くこと)」と「入浴時の温熱刺激」です。掻くことで表皮が剥離し、浸出液が出て治癒期間が2〜3倍に長期化するため、物理的なガードと冷刺激による鎮静が欠かせません。