Q1:起居動作訓練は、自宅でも家族だけで進められますか?
A1:自己流での強引な訓練は転倒や骨折、介助者の腰痛悪化を招くため推奨されません。まずは担当のケアマネジャーを通じて訪問理学療法士(PT)や作業療法士(OT)に入ってもらい、本人の残存機能に合致した「最も効率的な起き上がりパターン」を評価してもらうのが確実です。プロが導き出した手順を家族が共有し、日々の生活の中で無理のない範囲で再現していく形が最も安全で効果的です。
Q2:脳梗塞の後遺症で片麻痺がある場合、どちら側から起き上がるのが正しいですか?
A2:基本原則としては「健側(麻痺のない側)」を下にして起き上がる方法が標準的です。健側の腕や肘でベッドを強く押すことができ、視界も確保しやすいため恐怖心が少なくなります。ただし、リハビリの進行段階やベッドの配置環境によっては、麻痺側の回復を促す目的であえて麻痺側を下にする起き上がりを指導されるケースもあります。主治医や担当療法士の指示を必ず仰いでください。
Q3:電動介護ベッドの「背上げ機能」を使って起こす場合の注意点は何ですか?
A3:単に背中だけをリクライニングさせると、身体が足元へ滑り落ちて腹部が圧迫され、皮膚に強い「ズレ力(褥瘡の原因)」がかかります。正しい手順は、背上げを行う前にまず「膝上げ機能(足元を少し持ち上げる)」を稼働させて身体の滑り落ちを防ぐストッパーを作ることです。その上で背上げを行い、起き上がった後に一度背中とマットレスの間に手を入れて圧抜き(背抜き)を行うと、苦痛が劇的に緩和されます。