かつてこの苦痛は個人の耐え忍ぶべき問題と片付けられていた。転機となったのは『NHKスペシャル』などの大型ドキュメンタリー番組での特集だ。映像を通して社会的な認知が一気に拡大し、自分だけが異常ではないと気づいた当事者が声を上げ始めた。
さらに、実体験を描いたコミックエッセイ『旦那(アスペ)がこわい』などの作品が話題を呼び、SNSやYahoo!ニュースのコメント欄では連日熱い議論が交わされている。YouTubeでも、当事者や専門家による対処法動画が数多く配信され、情報収集の手法は一変した。こうした爆発的な社会的関心の高まりに伴い、メンタルヘルスケア産業においてもカサンドラ症候群に特化したカウンセリングや当事者会が急速に市場を広げている。