第二次世界大戦の終結に伴い、諏訪は抑留生活を経てアメリカ経由で日本へ帰国します。戦後の荒廃した日本で演奏活動を再開した彼女を私生活で支えたのが、外交官の夫・大賀小四郎でした。
二人は結婚後、大賀の外交任務に伴って欧州各地を転々とします。外交官夫人としての社交をこなしながら、時折日本に戻ってコンサートを開くという多忙な日々を送りました。しかし、次第に商業主義的な音楽シーンや過度なメディアの取材から距離を置くようになり、演奏活動のペースを落としていきます。名声を追い求めず、自らの音楽と静かに向き合う隠遁生活の始まりでした。