Q1:北方領土の「ビザなし交流」は今後再開される見通しはありますか?
A1:現時点での早期再開は極めて困難な情勢です。2026年にロシア側が協定の効力停止を一方的に通告して以降、対話の窓口は閉ざされています。日本政府は元島民の高齢化を踏まえ、特に北方墓参の再開を人道的事項として最優先で求めていますが、ウクライナ情勢に伴う制裁措置が続く限り、ロシア側が柔軟な姿勢に転じる可能性は低いと見られています。
Q2:北方領土には現在どれくらいのロシア人が住んでいますか?
A2:ロシア側の統計によると、択捉島、国後島、色丹島を合わせた民間人人口は約1万8,000人から2万人規模で推移しています(歯舞群島はロシア国境警備隊のみが駐留)。軍人やその家族を含めるとさらに多くのロシア人が居住しており、現地定住化政策によって世代交代が進んでいます。
Q3:なぜサンフランシスコ平和条約で北方領土の帰属が明確にならなかったのですか?
A3:冷戦初期の米ソ対立が影を落としていたためです。条約第2条(c)で日本は千島列島を放棄しましたが、その帰属先(どの国が得るか)は明記されませんでした。さらにソ連自身が条約への署名を拒否したため、国際法上、北方四島がソ連(現ロシア)の領土として確定した事実はないというのが日本政府の一貫した立場です。