オールドメディアが沈黙を守る一方で、情報流通の主戦場はデジタルプラットフォームへと完全に移行した。YouTube上では、元信者や教団二世による告白動画、あるいは宗教社会学者による解説コンテンツが数百件単位で公開され、数百万回規模の再生数を記録している。個人のリアルな体験談や、かつて楽屋で行われていたとされる勧誘の手法などが、編集の手を経ずに直接視聴者へと届けられる時代になった。
さらに、Netflixをはじめとするグローバルな動画配信サービスにおいて、カルトや新興宗教の深層に迫る「現代新宗教ドキュメンタリー」のジャンルが世界的ヒットを記録していることも無視できない潮流だ。美と救済を掲げながら拡大した日本の宗教組織が、いかにしてカリスマ的な求心力を保ち、セレブリティを広告塔として活用してきたのか。ドキュメンタリーが提示する客観的かつ冷徹な検証手法は、従来のオカルト的な興味本位の報道を過去のものとし、国内外の若い視聴者層に対して宗教組織の力学を構造的に理解させる強力な装置となっている。