匿名掲示板やSNSでは、定期的に「MARCHは学歴ロンダリングの対象」「早慶に行けない負け組」「少子化でMARCHの価値は大暴落している」といった極端な言説が飛び交います。しかし、こうしたネット世論の多くは実社会のリアリティを無視したポジショントークに過ぎません。
ネット上の過激な議論と、現実の産業界・教育現場における評価の間には、以下の3つの大きな乖離が存在します。
1. 「理系」におけるMARCHの底堅い高評価
ネット上の議論は文系中心になりがちですが、理系(明治大理工・総合数理、青学大理工、立教大人工知能・理、中央大理工、法政大情報科・理工など)の就職力は文系以上に盤石です。メーカーの研究開発職やITメガベンチャー、大手SIerにおいて、MARCH理系は推薦応募枠を豊富に持っており、実質的な就職決定率は理系単科大や地方国立大に引けを取りません。
2. 学部名・立地による「学内カースト」の罠
外部から見れば一括りに「MARCH」でも、学生の内情は複雑です。例えば、青山学院大学の青山キャンパス(渋谷)に通う文系学部生と、相模原キャンパスの理工学部生。中央大学の茗荷谷キャンパス(文京区)で学ぶ法学部生と、多摩キャンパス(八王子市)の経済・商学部生。通学環境や就活のフットワークに明らかな差があり、「MARCHだから安心」と高を括っていると、郊外立地によるインターンシップ参加の負担や情報格差に直面することになります。
3. 入試方式の複線化による「見かけの偏差値」
指定校推薦、総合型選抜(旧AO入試)、英語外部試験利用入試の定員枠が拡大した結果、一般選抜の募集人員が絞り込まれ、見かけの偏差値が高止まりしている側面があります。「偏差値63だから安心」と思って一般入試に突入すると、合格率数倍から十数倍の激戦に巻き込まれるリスクがあり、入試難易度の実態は数字以上に過酷化しています。