石田徹也の評価は、死後になって国境を越え爆発的に広がりました。火付け役となったのは、2006年に香港で開催されたクリスティーズのオークションです。出品された作品群が予想落札価格を何倍も上回る数千万円から1億円超で落札され、アジアのアートマーケットに激震が走りました。
さらに2015年には、世界最高峰の国際美術展である第56回ヴェネツィア・ビエンナーレに選出。2019年にはスペイン・マドリードのソフィア王妃芸術センターにて大規模な個展が開催され、約30万人もの来場者を動員しました。欧米の美術批評家からは「エドヴァルド・ムンクやフランツ・カフカの精神的後継者」「資本主義の歪みを描き切った先駆的リアリスト」と極めて高い評価を獲得しています。
日本国内でも各地の美術館で回顧展が巡回され、出版された画集は増刷を重ねています。失われた20年・30年を生きた日本の特異な画家という枠組みを超え、孤立や不安に苛まれるグローバル社会の預言者として、2026年の今も世界中の若い世代を惹きつけてやみません。