明るく軽快な大阪弁のメロディですが、その音楽的ルーツは1910年代以前からアメリカで歌い継がれてきた民謡『Old MacDonald Had a Farm(マクドナルドじいさんの牧場/邦題:ゆかいな牧場)』にあります。「イーアイ・イーアイ・オー」の掛け声で動物の鳴き声を真似るあの世界的な名曲が、なぜ日本の保育現場を席巻するご当地手遊び歌へと変貌を遂げたのでしょうか。
その仕掛け人となったのが、保育音楽や幼児リズム遊びの第一人者として知られる音楽教育家・三宅邦男氏です。昭和後期、関西地方の児童館や保育研究所で活動していた三宅氏は、子どもたちが退屈せずに全身を使って表現力を養える教材として、誰もが知る『ゆかいな牧場』のコード進行とリズムに着目しました。
親しみやすい替え歌として大阪の食文化を融合させたところ、関西の現場保育士の間で瞬く間に口コミで拡散。保育雑誌や講習会を通じて全国へと普及し、現在では日本を代表する手遊び歌のスタンダードナンバーとして定着したという経緯があります。