館内最大のストロングポイントは、何と言っても湯楽の里日立が誇る露天風呂の絶景です。海に向かって視界を遮る高層建造物が一切存在せず、湯船に身を沈めて目線を低く設定すると、湯面の縁と太平洋の水平線がシームレスに重なり合います。まるで大海原に直接浮かんでいるかのような錯覚を覚える「インフィニティ風呂」の構造は、全国各地のスーパー銭湯を取材してきた専門記者から見てもトップクラスの美しさを誇ります。
湯船の種類も多彩で、高濃度炭酸泉を取り入れた内湯をはじめ、海風をダイレクトに受ける展望壺風呂、肌触りの優しいシルク風呂などが配置されています。打ち寄せる白波の破砕音と潮の香りが五感を包み込み、日常の喧騒から強制的に意識を切り離してくれる贅沢なレイアウトです。
サウナ愛好家からの評価を押し上げているのが、日立湯楽の里におけるサウナと水風呂の機能美です。広々としたタワーサウナは段差が深く設計されており、好みに応じた温度管理が可能。特筆すべきはサウナ室内の大きなガラス窓から太平洋を一望できる点です。熱気の中でじっくりと発汗しながら、遠くを行き交う貨物船や押し寄せるうねりを眺める体験は唯一無二と言えます。
サウナを出た直後に待つ水風呂は、深さと広さが十分に確保され、水温計は常時16℃前後をキープ。引き締まった身体のまま露天スペースへと進めば、海に向かって並べられたととのい椅子(デッキチェア)が待っています。海抜数メートルの至近距離から吹き付けるミネラル豊富な潮風を全身に浴びる外気浴は、都市部のサウナ施設では決して味わえない強烈な「ととのい」の境地へ誘います。