スクリーンでルーナを演じた女優イヴァナ・リンチの起用劇は、まさに映画史に残るドラマだった。15,000人以上が参加したオーディションを勝ち抜いた彼女は、もともと重度の摂食障害と闘いながら原作をむさぼり読んでいた一人の熱狂的ファンに過ぎなかった。
病床から作者J・K・ローリングへ送った手紙がきっかけとなり、奇跡的な文通がスタート。後にオーディションで完璧なルーナ像を体現した彼女に対し、ローリングは「イヴァナこそがルーナそのものだ」と絶賛した。実際、映画での彼女の演技があまりに完璧だったため、ローリングは後半の原作執筆においてイヴァナの雰囲気を逆輸入してルーナを描いたという秘話まで残されている。