市場では「高級食パン=完全にオワコン(終わったコンテンツ)」という短絡的な言説が散見されます。しかし、フードビジネスの観点から現場を精査すると、そこには大きな盲点があります。
かつて街中を埋め尽くした珍奇なネーミングのプロデュース系食パン店が急速に姿を消したのに対し、自社工場や店舗併設工房で厳密な温度・湿度管理のもと職人が焼き上げる「クラフト型の食パン」は、着実に固定客の胃袋を掴み続けています。消え去ったのは「SNS映えだけを狙った一過性のブーム層」であり、「本当においしい食パンを日常的、あるいは定期的な贈答用として買い続ける実需層」は淘汰されていないという事実です。
また、店舗数が減少したことで「もう買えないのではないか」という誤解もありますが、現在はWEB予約システムや全国配送のECサイトが高度に整備されています。店頭に長時間並ぶ必要はなく、公式予約サイトから日時指定でスムーズに焼きたてを確保できる利便性が確立されています。