Q1:1年経って凹んだ傷跡は、マッサージや市販の保湿クリームで自力で治せますか?
A1:自力で治すことは医学的に不可能です。術後1年経過した凹みは、真皮深層の膠原線維が欠損し、硬い瘢痕組織として固定化しています。マッサージによる物理的摩擦や圧迫は、かえってメラノサイトを刺激して色素沈着を悪化させたり、線維芽細胞を過剰刺激して肥厚性瘢痕を誘発するリスクがあります。市販の化粧品や医薬部外品が作用できるのは角質層までであるため、真皮層の組織再構築には美容皮膚科でのサブシジョンや再生注入治療が必要です。
Q2:施術を受けた元のクリニックで無料再治療してもらえるのでしょうか?
A2:クリニックの保証規定と診断内容によって対応が完全に分かれます。母斑細胞が取り残されて再発した場合、1年〜数年間の「再発保証制度」を設けているクリニックであれば、診察料や麻酔代などの実費のみ(または無料)で再照射を受けられるケースが一般的です。しかし、「凹みが残った」「赤みが引かない」といった瘢痕形成は、事前の承諾書において「不可避な生体反応(合併症)」として免責事項に含まれていることが多く、無償での修正に応じてもらえるケースは極めて稀です。対応に不信感がある場合は、傷跡治療を専門とする別の形成外科・美容皮膚科でセカンドオピニオンを受けるのが賢明です。
Q3:1年後の赤みに対して日焼け止めは今からでも意味がありますか?
A3:極めて大きな意味があります。術後1年が経過しているとはいえ、赤み(毛細血管拡張)が存在する部位は慢性的な微小炎症が続いており、健常部位に比べて紫外線刺激に対する防御機能が著しく低下しています。この状態で紫外線を浴びると、ヘモグロビンの赤みに加えてメラニンによる色素沈着が重なり、より沈着が頑固な「赤茶色〜黒褐色の複合型瘢痕」へと進行してしまいます。修正治療を受ける・受けないにかかわらず、年間を通じた徹底的な紫外線防御(SPF30以上・PA+++推奨)を継続してください。