道頓堀エリアを訪れた観光客が真っ先に抱く疑問が、「本館と別館で味やサービスに差があるのか」という点です。結論から申し上げると、提供される天然とんこつラーメンの味、価格、基本メニューに一切の違いはありません。一蘭ではすべての店舗において、専属の職人が福岡の仕込み工場から毎日配送される出汁や麺を厳密な温度・濃度管理のもとで調理しており、店舗による味のブレを極限まで排除しています。
では、なぜ目と鼻の先に2つの巨大店舗が存在するのか。その最大の理由は「収容力(キャパシティ)と立地特性の違い」にあります。道頓堀本館は「とんぼりリバーウォーク」と呼ばれる道頓堀川の遊歩道に直接面しており、ドン・キホーテ道頓堀店の観覧車下という抜群のアイキャッチを誇ります。その視認性の高さゆえに、世界各国の観光ガイドやSNS動画を見た旅行者が無条件に本館へ直行し、川沿いに長蛇の列を形成してしまう構造が定着しました。
これに対し、別館は宗右衛門町通り側に位置するビルの広大なフロアを活用して展開されています。本館に比べてフロア面積が広く、一蘭独自の個室風客席である味集中カウンターが多数配置されているため、1グループあたりの回転スピードが格段に速いのが特徴です。一蘭道頓堀店本館と別館の違いを理解している旅行巧者は、本館のリバービュー行列を横目に、すぐ裏手にある別館へと足を運んでいます。