「ITパスポートの難易度は本当に簡単なのか」という問いに対する結論は、「IT初学者にとっては決してノー勉で受かる甘い試験ではない」となります。
情報処理推進機構(IPA)が定める「情報処理技術者試験」の体系において、本試験は情報処理技術者試験 レベル1に位置づけられています。国家試験の全体マップの中では最下位の入門区分に位置するため、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験を経験したエンジニア層から見れば「常識問題ばかり」に映るのは事実です。この視点の乖離が、ネット上に「誰でも受かる」という偏った言説を溢れさせる元凶となっています。
しかし、試験範囲はテクノロジ系(基礎理論・コンピュータ構成など)だけでなく、経営戦略やマーケティングを問うストラテジ系、プロジェクト管理やシステム監査を扱うマネジメント系まで、合計100問が広範囲にわたって出題されます。普段IT業界や企業組織の仕組みに触れていない学生や非IT職種の社会人にとっては、見慣れない専門用語の洪水を浴びるハードな試験といえます。