初期のチーマーはクラブイベントの主催やファッションを楽しむ若者グループだったが、90年代半ばに向かうにつれて変質を遂げる。グループ間の抗争が過熱し、過激化した勢力は実体としての「渋谷ストリートギャング」へと変貌していった。
センター街の路上での縄張り争いは日常茶飯事となり、敵対グループへの襲撃、通行人に対する強盗事件、さらには「オヤジ狩り」と呼ばれる無差別暴力事件が多発した。街の治安は急速に悪化し、渋谷は若者の聖地から危険地帯へと姿を変えた。
この事態に対し、警視庁は異例の本格的な集中取り締まりに乗り出す。警察官の増員だけでなく、私服警官による潜入捜査や街頭監視カメラの早期導入など、過剰な暴力を力で封じ込める作戦を展開した。相次ぐリーダー格の逮捕と補導の徹底により、90年代後半には組織的グループとしてのチーマーはストリートから急速に姿を消していくこととなった。