デコピンが世界的なスーパードッグとして決定的な評価を得たのが、2024年8月28日にドジャー・スタジアムで行われたオリオールズ戦前の始球式でした。この日は大谷選手とデコピンのボブルヘッド人形が来場者に配布される記念試合。満員の観客が見守る中、大谷選手が捕手役としてホームベースにしゃがみ、マウンド上にはボールをくわえたデコピンの姿がありました。
「待て」の合図を完璧に守ったデコピンは、大谷選手の合図とともに一直線にホームベースへ駆け抜け、大谷選手のミットへ見事にボールを届けてみせました。直後に披露した息ぴったりのハイタッチには、敵味方を問わずスタジアム全体から大歓声が巻き起こりました。試合後の囲み取材で大谷選手は「3週間くらいしっかり練習した。僕の方が緊張していた」と明かしており、愛犬への信頼と日頃のコミュニケーションの深さを窺わせました。
一方、ネット上で大きな話題となったのが「デコピン ビザ パスポート」をめぐるエピソードです。2024年1月、駐日米国大使のラーム・エマニュエル氏が大谷選手と面会した際、デコピンの写真と「000PSOHEI000」などの特製番号が印字された大型の「ビザ(査証)」のレプリカパネルをプレゼントしたことが発端でした。
SNS上では「デコピン専用の特別入国許可が出たのか」と驚く声も広がりましたが、これは大使の粋な計らいによる公式な親善ギフトであり、法的効力を持つ本物のパスポートではありません。実際の生体輸送においては、マイクロチップ装着や狂犬病抗体検査、所定の検疫手続きを正規のルールに則ってクリアしています。権力に頼らず正規の手続きを踏みつつ、外交の場をも和ませる象徴としてデコピンが一役買った出来事でした。