女性への使用躊躇や視線を気にする問題を解決するため、近年急速に導入が進んでいるのが「プライバシー保護シート」や大判の「三角巾」だ。AEDの収納ケース内に同梱されており、電極パッドを貼った直後から傷病者の胸元を広範囲に覆い隠すことができる。
救急救命の基本において、服をすべて脱がせる必要はない。下着のブラジャーをすこし持ち上げたり、パッドを装着する左右の鎖骨下と脇腹の皮膚に直接触れさせさえすれば、衣服を胸の上にかぶせ直した状態で電気ショックを与えられる。周囲の人々が人垣を作ってブラインドになる、コートで覆うといった配慮も有効だ。法的な観点からも、緊急時に命を救うための善意の行動が過失に問われるリスクは極めて低い。