このブームの背景には、近年のY2K(2000年代)レトロに続く「平成・昭和レトロ」の飽くなき探求がある。しかし、単なる懐古趣味ではない。若者たちが惹かれているのは、あのデザインが持つ圧倒的な「違和感」と「脱力感」だ。
過剰な記号化が進んだ現代のファッションシーンにおいて、あの紫地に赤の不規則なドット、そしてラクダ色の腹巻きという組み合わせは、既存のストリートウェアに対する強烈なアンチテーゼとして機能している。キメすぎない、あえて「外す」スタイルの極致として、若者たちはこのルックを熱狂的に受け入れているのだ。