『暴れん坊将軍』を象徴するのが、白馬に乗って砂浜を疾走するオープニングシーンと、ラストのクライマックスで見せるダイナミックな殺陣だ。吹き替えなしで巨馬を乗りこなす姿は、まさに圧巻の一言に尽きる。
東映のベテラン殺陣師たちも、彼の運動神経と呑み込みの早さには舌を巻いたという。刀の軌道が美しく、相手の斬られ役を引き立てつつ自らも引き立つ。殺気と気品が同居したアクションは、芸能界広しといえど他を凌駕していた。
現場では「誰に対しても謙虚で礼儀正しい」と評判だった。どれほど撮影が過酷を極めても愚痴をこぼさず、スタッフへの気配りを絶やさない。その誠実な人柄と圧倒的な男前ぶりが重なり、撮影所内には数々の「男前伝説」が残されることとなった。