「ウーマン村本は干されたのか?」という問いに対し、芸能関係者の見解は「半分は構造的な追放、もう半分は本人の自発的離脱」で一致しています。決定打となったのは、2017年のフジテレビ系『THE MANZAI』で披露した、沖縄の米軍基地問題や原発再稼働、被災地の復興予算などを矢継ぎ早にまくし立てた漫才でした。客席が息を呑み、審査員席の空気が凍りついたあの一幕は、日本のテレビ演芸史における明確な分水嶺となりました。
日本の民放キー局における番組制作は、スポンサー企業の広告費によって成り立っています。民放プロデューサーが最も恐れるのは、不買運動やSNSでの電凸(抗議電話)といった直接的な企業リスクです。特定の政治信条を漫才やコメントで開陳する村本氏のスタンスは、視聴率以上に「スポンサーへの火種」とみなされ、制作陣が自主規制としてオファーを控える、いわゆる「忖度によるキャスティング見送り」が加速しました。
一方で、村本氏自身の回顧録や単独ライブのMCによると、本人もまた「誰かを傷つけない無難なひな壇トーク」や「プロデューサーの顔色をうかがう台本通りの立ち回り」に対して強い息苦しさを吐露していました。公の場で自ら「テレビに居場所はない」と言い放ったように、日本特有の「空気を読むこと」を最優先するメディア文化から、自身の意志で足を洗った側面が極めて色濃いのが実態です。