SNSや口コミサイトを見ていると、「本牧海釣り施設に行ったけれど全く釣れなかった」「混んでいるだけで魚がいない」というネガティブな書き込みを目にすることがあります。しかし、日々の釣果データを追跡すると、同じ日に何十匹ものアジをクーラー満杯にしている釣り人が存在するのも紛れもない事実です。
ネット上の誤解を生んでいる最大の要因は、「潮の満ち引き(時合)」と「タナ(遊泳層)の調整」に対する知識不足にあります。
第1の盲点は、本牧の急激な潮流です。東京湾の航路に面しているため潮の流れが速く、軽すぎるオモリを使っていると仕掛けが斜めに流され、コマセの煙幕と針の位置が完全にずれてしまいます。仕掛けが底に着いていない状態でいくら竿を振っても、底付近に定位する良型アジの口元へエサは届きません。
第2の盲点は、時間帯による回遊の偏りです。回遊魚は1日中釣れ続けるわけではなく、「朝マズメ(日の出前後1〜2時間)」と「夕マズメ(日没前後1〜2時間)」に爆発的なバイトが集中します。真昼間の潮止まり前後に訪れて「釣れない」と結論付けてしまうのは、海釣りの生態サイクルを見落とした典型的な誤認といえます。