赤い汁が血ではないと分かっても、食中毒への懸念が消えるわけではない。特に腸管出血性大腸菌(O157など)やサルモネラ属菌といった病原体に対する安全管理は不可欠だ。
日本国内における安全基準として、厚生労働省および食品安全委員会は、特定加熱精肉などの製造基準において「中心部の温度を63℃で30分間加熱するか、またはこれと同等以上の熱力学的効果を有する加熱殺菌」を求めている。中心温度60℃であれば数十分間の保持、65℃であれば数分間で同等の殺菌効果が得られる。
家庭で肉料理を楽しむ際、最も恐ろしいのは表面に付着した細菌が内部へ持ち込まれることや、加熱不足による食中毒リスクだ。表面をしっかり焼き固めた上で、中心温度計を用いて芯温が安全圏に達しているか計測することが、科学的に根拠のある確実な防壁となる。