配管カバーの導入にあたっては、建物の構造や住居形態に応じた制約が存在します。特に賃貸物件と戸建てでは運用基準が大きく異なります。
賃貸住宅において最も問題となるのが、エアコン配管カバー賃貸原状回復の義務です。屋外カバーを取り付ける際は、外壁にビス穴を開けて固定するのが一般的です。しかし、賃貸物件の外壁への無断ビス打ちは重大な契約違反となり、退去時に高額な外壁修繕費用を請求されるリスクがあります。賃貸住宅でカバーを取り付ける場合は、必ず事前に管理会社やオーナーへ書面で承諾を得るか、穴あけ不要の強力両面テープ工法・既存バンド留め工法を選択しなければなりません。
また、カバー選びで重要となるのがエアコン化粧カバースリムダクト規格です。国内シェアの大半を占める因幡電機産業(INABA DENKO)の「スリムダクトSDシリーズ(一般屋外用)」や「MDシリーズ(室内用)」、パナソニックの「スッキリダクト」などが業界標準規格となっています。一般的な家庭用エアコン(2.2kW〜4.0kWクラス)であれば「SD-77」(幅77mm)が標準ですが、換気機能付きエアコンやうるるとさらら等の加湿ホースが通るモデルでは、太径の「SD-100」や専用部材を選定しなければ配管が収まりきらないため注意が必要です。
なお、エアコン配管カバー交換時期と寿命については、エアコン本体の買い替えサイクル(約10年)とほぼ同期します。カバー自体に著しい割れや変色がなければ、エアコン本体を更新する際にカバーを再利用(再取り付け費用約3,000円〜5,000円)することも可能です。