取材班は、平日のランチタイムから休日の深夜帯にかけ、バスチカおよびライカ屋台村の現地で利用者へのヒアリングと観察調査を実施しました。現場で見えてきたのは、観光ガイドブックの美辞麗句だけでは測れない「使い勝手のリアル」です。
まず圧倒的に評価が高かったのが、「昼飲みと新幹線待ちの圧倒的な利便性」です。出張で鹿児島を訪れた40代ビジネスパーソン(IT企業勤務)は、次のように語ってくれました。
「新幹線の発車時刻まで残り50分というタイミングでも、ライカ1階なら改札まで徒歩2分。サッと入って黒豚の一品料理と地焼酎を2杯あおり、お会計を済ませてそのまま改札をくぐれる。昔の駅前広場にあった頃より格段に動線がスムーズで、天気を気にしなくていいのが出張族にはありがたいですね」
一方で、SNS上や現地インタビューでは、初代屋台村を知るオールドファンからの複雑な声も聞かれました。「昔の吹きさらしの屋台にあった、隣の客と肩が触れ合って自然と乾杯が始まるような泥臭い空気感は少し薄れた」「施設全体が小綺麗になった分、一般的な飲食街に近づいた印象がある」という指摘です。
しかしながら、女性グループや小さな子供を連れたファミリー層からは、「空調が効いていて完全分煙(または喫煙ブース分離)されており、衛生的で入りやすい」「桜島の降灰(ドカ灰)の日でも服や料理が汚れずに安心して郷土料理を楽しめる」と、屋内化を歓迎する意見が圧倒的多数を占めました。時代のニーズに応じたハイブリッドな進化が定着していることがうかがえます。