かつて熱気に満ちていた「福来軒 本店」の跡地(札幌市中央区南16条西8丁目)は、2026年現在どうなっているのか。現地を歩くと、昭和の風情を残していたあの建物は完全に姿を消し、近代的な居住用マンション・住宅地へと変貌を遂げています。
市電「行啓通」停留場から歩いてすぐの場所にあった赤を基調としたファサード、独特のフォントで描かれた「福来軒」の文字、店外まで漂っていた香ばしいラードと炒め野菜の匂いは、跡形もなく消え去りました。周辺の通りも建物の更新が進み、かつて昭和の職人たちが闊歩した下町の風情は急速に近代的な住宅街へとシフトしています。
同様に、夜のオアシスであった「すすきの店」が入居していたビル周辺も、ススキノ地区の大規模な都市再開発やビル建て替えの波に飲み込まれ、テナントの入れ替わりが進んでいます。街が綺麗に、便利になっていく一方で、かつて街の匂いや活気を形作っていた「昭和の外食遺産」が物理的に消滅していく現実には、一抹の寂しさを禁じ得ません。