ブレスローの研究は公衆衛生の金字塔ですが、1960〜80年代の研究であるため、ネット上では「現代の最新医学と矛盾しているのではないか」という疑問や誤解もしばしば見受けられます。医療・健康報道の現場取材から見えてきたブレスローの健康習慣 最新研究まとめと誤解の真相を整理します。
代表的な議論がブレスローの健康習慣 朝食と「16時間断食(オートファジー)」の対立です。「朝食を抜いて空腹時間を16時間作ったほうが細胞が活性化して痩せる」という言説が広まり、ブレスローの「朝食を毎日食べる」という項目と相反するように見えます。しかし、公衆衛生学や時間栄養学の専門家によると、朝食欠食者は昼食・夕食後の血糖値スパイクが起きやすく、体内時計の乱れから自律神経失調や過食を招きやすいことが多数の疫学データで実証されています。夜勤者などの特殊な環境を除き、一般の生活者においては朝に少量のタンパク質や炭水化物を胃腸に入れることが代謝スイッチを押す上で極めて有利に働きます。
また「間食をしない」という項目についても、ブレスローが問題視したのは、当時の米国で急増していた高糖質・高脂肪のジャンクフードや甘い炭酸飲料をダラダラと摂取し続ける食習慣です。現代の栄養指導では、無塩ナッツや高カカオポリフェノールチョコレート、プロテインといった「血糖値を急上昇させない質の高い補食」であれば、ドカ食いを防ぐ目的で戦略的に取り入れることが推奨されています。言葉通りの「完全間食断ち」に縛られてストレスをためる必要はありません。